お知らせ
2024/11/28主を待ち望め
雄々しくあれ、心を強くせよ。
主を待ち望め。
(詩編27 14)
今年もイエス・キリストの誕生を待ち望むアドベント(待降節)の時期を迎えます。
わが国の社会は未来に望みを描くことが難しい状況を呈しています。その結果、若者たちは将来への希望を描くことが出来ず、孤独と不安の中にいるといわれています。本来、若者は草木が勢いよく伸びるように心身共に成長し、未知のものに果敢に挑み、躍動した存在であるのが自然な姿であるはずですが、今日の社会はそれを阻むものが何と多いことでしょう。しかし、今を生きる私たちは、さまざまな形で現れる困難な状況に向き合って、お互いに信頼し合い、助け合い、愛し合い、共感し合った人間として成長していきたいと願っています。そのような心と知恵を養って下さるイエス・キリストの教えは人々を平安へと導いてくれています。
しかし、一方では悲惨な争いが絶えることがありません。砲弾が飛び交う争いでの犠牲はもとより、目には見えない、得体のしれない闇との闘いなどで、未来を担う大勢の子どもや若者が犠牲になっています。世界中の争いを心から悼(いた)む者たちは何とかこの争いが終わりを迎えますように、争いに巻き込まれている者たちをその悲しみと苦しみから救い出してほしいと祈っていますが、なかなかその祈りは聞きいれられていません。この祈りはいつまで続くのでしょうか。諦めと絶望に支配されそうな私たちに、「心を強く持って、主を待ち望め」と、主は語られます。イエス・キリストの誕生が暗闇を照らす確かな希望の光であり、未来を導く道であることを、私たち一人ひとりが確信し、熱い心で待ち望んでいるかが問われているのではないでしょうか。
赦しと和解を、そして未来を拓く希望をもたらす平和の主を待ち望みましょう。
遠藤久江